香りと味わいで分ける日本酒の4つのタイプ

日本酒の豆知識
Pour the sake into a sake glass. Rice and ears of rice in the background

日本酒を選ばれる時に役立つように〈SSI〉が考案した『香りと味わいで分ける日本酒の4つのタイプ』を、簡単にご紹介させていただきます。
※〈SSI〉とは、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会の名称です。

●熟酒(じゅくしゅ)
長期熟成させた日本酒や古酒などが当てはまります。長期熟成することによりアミノ酸成分が徐々に多くなり、黄金色のような色合いで、濃厚な味わいとシッカリした香りが特徴です。「純米酒」や「吟醸酒」といった特定名称酒の種類にかかわらず、3年以上(特に10年以上)熟成させたものが典型的な『熟酒』となります。

●醇酒(じゅんしゅ)
米本来の味わいが感じられる日本酒で、ふくよかな香りと豊かな旨味が特徴的。「純米酒」をはじめ「生酛」や「山廃酛」と書かれたものが典型的な『醇酒』となります。また「無濾過生原酒」といった香味要素の多いタイプや、アルコール度数が高い「原酒」などでも該当するものがあります。

●薫酒(くんしゅ)
フルーティで香り高いタイプを『薫酒』と呼びます。華やかで軽快な味わいと、すっきりとした後味が特徴です。主に「大吟醸酒」や「吟醸酒」と表記されたものが該当しますが、「純米酒」や「無濾過生原酒」など吟醸酒表記がなくても、フルーティーな香りを生み出す「吟醸酵母」を使用したものは『薫酒』に該当する場合があります。

●爽酒(そうしゅ)
すっきりとした味わいで「淡麗」などと表現されることがタイプが『爽酒』です。香りは控えめで、すっきりとした喉ごしが特徴です。主に「普通酒」「本醸造酒」「生酒(または生貯蔵酒)」と表記されたものが該当します。新潟県産や北海道産など、淡麗な日本酒造りをコンセプトにする地域で多く見られます。